必ずしもやらなければならないわけではありませんが、やった方がよいと思われる手術。それが包茎手術です。とくに仮性包茎の場合、包茎手術をせずに一生を送る方も少なくありません。なぜなら、包茎が日常に支障をきたすこともなく、すぐに病気を誘発することもないからです。
何より包茎手術をすることへの不安を感じている方が多くいます。法外な料金を支払わなければならなかったり、手術に失敗して術後の経過がよくなかったりという声も聞かれます。ここでは、明らかに失敗と思われる術後のトラブルと、その対処法について解説していきます。
失敗だったと思われる包茎手術、よくある術後のトラブル
包茎手術の、あきらかに失敗だったと思われる術後の症例をいくつかご紹介します。
もっとも多くみられるのが亀頭とペニス本体との極端な色味の違いです。俗にツートンカラーと呼ばれ、包茎手術をしたことがはっきりと分かってしまいます。自然に包皮が剥けている方は、亀頭のピンクからゆるやかに色素沈着が進んで黒っぽくなっているので、違いは明らかです。
包茎手術によって不感症、あるいは遅漏になったという声も寄せられています。術後しばらくはむき出しになったばかりの亀頭が過敏になっていますが、ペニスの本来の性感帯は亀頭直下の部分です。手術を機に不感症、遅漏になったとすれば失敗と言わざるを得ません。
深刻なトラブルのひとつに包皮の切りすぎ、切除不足による皮余りがあります。包皮を切りすぎてしまうと、勃起時に皮が引っ張られ突っ張ったり、ペニスを締め付けて非常な痛みを伴います。また皮余りの場合、ふたたび包皮が亀頭を包み込むようになり、再手術や亀頭増大などの処置をとらなければなりません。
もっとも深刻なのが術後のペニスの変形です。ペニスの裏側、亀頭直下の辺りがペリカンのあごのように突き出るペリカン変形や、先端部分が腫れる提灯変形があります。いずれも勃起時に激しい痛みを伴うため、気付いたらすみやかな対処が必要です。
たりします。痛みを伴うため上手く勃起できなくなり、そのままインポテンツに。
なぜ包茎手術に失敗があるのか!
物事の結果は成功と失敗に分かれます。多くの人は成功を前提に努力し、対価を支払います。失敗を前提に対価を支払う方はいません。しかしながら、結果が運や環境に左右されることもあります。包茎手術においては医師の技術や経験はもちろん、手術の方法、患者の体質や気質などが術後の経過に大きな影響を与えます。
色味の極端なツートンカラーは環状切開術という手術法において顕著です。泌尿器科でも行われる手術法で、余った包皮をぐるりと切除し、残った包皮の内板と外板を縫合します。縫合痕が残ることもあり、内と外板の色味の違いが極端なツートンカラーになります。比較的リーズナブルな手術法なので、見た目を気にしない方にとっては、好ましい手術法と言えます。
術後に不感症、遅漏になる原因は、亀頭直下の性感帯部分が包茎手術によって隠れてしまうことがあるからです。ペニスの亀頭直下の裏側にはリッジバンドと呼ばれる性感帯の集中している箇所があります。医師の技術や手術法によっては、この部分を切除してしまったり傷つけてしまうことがあるのです。手術痕を目立たなくする亀頭直下法による施術のトラブルとして見られる傾向にあります。
ペリカン変形は包皮縫合の際の内板と外板の径の違いから生じ、提灯変形は狭い包皮部分が残るために起こる症状です。包皮の切りすぎ、皮余りと同様、いずれも医師の技術に負うところが大きいでしょう。
包茎手術の失敗への対処法と防止法
もしかして失敗だったかもしれない、と思っても経過観察で自然治癒されるケースもあります。ツートンカラーの場合、自然と色味が馴染んでくることもあるので落胆することはありません。まずは医師に相談してみましょう。
不感症や遅漏においても経過観察で改善されることがありますが、医師への相談は不可欠です。切りすぎ皮余り、変形などは医師の技術の問題。症状が出たら、すみやかに医師に連絡しましょう。手術を行ったクリニックや施設を信用できないような場合、他院での修正手術を余儀なくされます。そのような修正手術を受けているクリニックも少なくないので、問い合わせることが大切です。
何よりも、失敗しないために事前のリサーチをしておかなければなりません。誇大な広告に惑わされず、口コミはもちろん、直接問い合わせて相談することが必要です。包茎の悩みは人によって千差万別、個別の悩みに丁寧に対応してくれるクリニックを選びましょう。中には、相談に訪れたその日に手術を進めるクリニックもあります。強引な口車に乗らず、慎重に選ばなければなりません。法外なオプション費用を求められ、ローンを組まされたりすることもあるので注意が必要です。
包茎手術をするクリニックや医療機関の多くがカウンセリングは無料です。複数施設でのカウンセリングを受け、ご自分のペニスの現状と、求める状態をしっかりと伝えましょう。
まとめ
もしかしたら、失敗だったのかもしれない、という判断は早いに越したことはありません。それでなくても術後は心身共に不安定な状態に置かれています。すみやかに担当医、もしくは他院へも相談してみることが大切です。他院での再手術は有料ですが、不具合とずっと付き合ったり信頼できない医師に再手術してもらうのは躊躇してしまいます。再手術さえも、どこを選ぶかによってさまざまな結果が出ることでしょう。
初めての包茎手術、失敗による再手術、いずれも事前の入念なカウンセリングが必要です。そして何より、複数のクリニックでカウンセリングを受け、じっくりと比較検討することをお勧めします。
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